ハイブリッド・エプロンを自作した。

エプロンと言うべきか、前掛けと言うべきかだが、エプロンと前掛けの良いところ取りをした仕事着を製作した。
もちろん、既製品の改造になる。
ベースになったのは既製品の胸まで覆うビニールの防水エプロン。
http://www.uni-work.co.jp/apron/bousui/az50602/index.html
こういうやつだ。
 
エプロンの最大の欠点は腰紐を後ろで結ぶ点にある。
後ろでは結び難い。
それに、これではイザという時に踏ん張ったら紐の付け根が千切れてしまう。
そこで紐を長くして、前掛け式に腹の前で結ぶ事にした。
これなら千切れる事はない。
紐が解ければだらしがない格好になるのだが、結び直せば直ぐさまに作業に復帰できる。
解ける紐はセイフティーでもある。
 
更に改造を加える。
エプロンの第二の欠点は首に負担が掛かる点だ。
少ない重量とはいえ、姿勢によっては負荷が掛かって、首の後ろが前側に引き下げられる。
これでは猫背になってしまう。
 
整体の先生の受け売りだが、エプロンを着けて一日中仕事している人はほぼ例外無く猫背で、肩凝りや腰痛に悩まされるのだそうだ。
言われてみれば首が痛い。
そこで首紐をタスキ掛けに改造した。
 
腰の左右に穴を開けてハトメ金をカシメ止めして紐用のハードポイントを二つ作る。
元からある首紐用の穴から、少し長くした紐を左から右に、右から左に、斜めに腰まで渡す。
タスキ掛けにした紐は胸と背中のラインを支え、腕を動かし易くしてくれる。
 
欠点としては着るときに紐の中に頭をくぐらせるのが手間ではある。
しかし、作業効率を上げ、腰痛と肩凝りの予防になる。
 
順調に行くかと思った改造だが、思わぬ所に落とし穴があった。
構造や製作上の技術的な問題ではない。
 
この改造は太めの紐を多用する。
理想的には一体成形だが、改造するのだから新しく紐を用意しなければならない。
デニム地などを手縫いでお裁縫して紐に縫い上げるのは(やった事のある人なら、それがどういうことかヨク分かるだろう)願い下げる。
第1候補は真田紐なんだが、これがまた和服用の華やかなのしかない。
第一、和服用のは細くて使い難い。
石川県までオーダー出せるかって・・・。
http://www.sanadahimo.com/company.html
 
オリジナルのエプロンに付いていた短い紐は、たぶん木綿の金剛打ちだが、12mmもある。
当然ながら穴も太い。
ここまで太い金剛打ちの木綿紐は、散々探したのだが、売っていなかった。
そこで、妥協してクレモナの金剛打ちを探したのだが、9mmまではあっても、それ以上太くなると特殊になる。
 
まあ、あったからいいけど・・・、
 
http://6826.teacup.com/sakuraya/shop
 
ここからクレモナ金剛打ちの12mmを取り寄せる事にした。
ただ、太すぎる可能性もある。
腰紐用には10mmを新たに発注する羽目に陥るのではないかと今から心配している。
既に後ろで結ぶ式ではあるが、半ば完成しているのだから。