公務員の利権

先日の事だが、某医療食品卸の有名企業が税務当局に脱税の容疑で摘発された。
シルバー産業への食材卸としては有名な企業だ。
そして、そこは国家公務員の天下り先としては有数の存在だそうだ。
 
何で民間企業が退職した公務員を高給で受け入れているのかというと、それなりの事情が透けて見える。
何でも個々の病院や老人ホーム、障害者向けの施設などに対し補助金を支給する条件として、そういった安い食材を扱う業者を仕入れ先にするように「補助金の支払い元」から強い要求があるのだそうだ。
 
医療食の専門業者はとにかく国の基準に沿った安い食材を揃える。
しかし、その質はお値段相応でしかない。
入所者がより質の高い食事を求めても補助金が付かなければ全額自費になってしまう。
そして、補助金をもらう施設は全て一定の基準に適う業者からの納入を強制される。
 
つまり「天下り先の業者を使わなければ補助金を出さないぞ」とスポンサーとして暗に求めるわけだ。
役所なりの基準を民間業者に守らせようという意図はあるのだが、それだけでは説明のつかない「儲け」を公務員の退職者は享受している。
 
補助金の支出される先は全て公務員の退職者の天下り先と密接な関係を持つ。
シルバー産業だけではない。
厚生労働省通産省総務省環境庁や文部省、etc,etc・・・。
全て国家公務員の天下り先なのだ。
 
彼等は所謂「陽の当たる一族」というわけだ。
所得水準が低くなるほど貧富の格差は大きくなる。
彼等は国民の富を搾取して利権を享受する一族なのだ。