プレミアム・トマトは小さい。

私は生野菜が大好きなのだが、中でもトマトが一番だ。
ところがトマトという野菜は連作障害に弱い。
つまりブランド産地は必ず廃れる運命にある。
例えば、豊松のトマトは数年前までは最高の品質だった。

http://www.home-tv.co.jp/cm2003/cm/toyomatu/index.html

しかし、今では地方レベルのトマトの里でしかない。
少なくとも品質は、かなり落ちた。
この点では各種の果物などと同じ仕組みとなる。
イチゴとかメロンなどの「生り物」は極端だ。
村興しで投資して、産地として君臨しようとしても、肝心の産物が数年経てば必ず連作障害に遭う。
 
対策としては、結局は輪作しかないのだが、一番高く売れる産物は同じ土地に数年に一回しか作付けできない。
それ以外の年は芋とか葉物などで糊口を凌ぐ事になる。
・・・に、しては、相場が安いわな。
 
最近、うちの近所では「○○さんちのトマト」というネーミングで比較的高いトマトを売っている。
とは言っても一盛りが精々高くて498円ぐらい。
これが何故か小さくて玉が不揃いなのだが、味が良い。
中身もきちんと詰まってて、味が濃い。
 
言っとくけど、カゴメなんかが水耕栽培してるやつとは全然違う。
あっちは水っぽくて不味い。
名前だけのフルーツトマト。
土を使わないのだから水くさくなるのは当たり前という気がする。
 
こういう美味いトマトを食べつけると普通の安売りのトマトはもったいなくて買う気がしなくなる。
そして、プレミアム・トマトの美味しいのを物色するようになってしまった。
自信のあるトマトは普通はカゴ盛りで売ってるので、裏返して匂いを嗅いでみる。
だいたい、これで決める。
今まで大きく外した事はない。
 
今は日照も最高で、寒暖の差も大きく、「トマトの旬」といった感じがある。
そして小さくて不揃いだが「美味しいトマト」は連作障害に耐えて作り出されたトマトの傑作なのかもしれない。
どう見ても形は「二番生り」なんだけどね。