月食を撮影した

 お月様は私のテーマの一つだが、先日は皆既月食と言うことで、長いのを振り回してアップで撮影した。
ほとんど中天に近い角度で、三脚を普通に使ったのでは撮影は無理。
一本の足の角度を広げて、斜めに角度を付けて撮った。
必然的にファインダーを覗くには仰向けの姿勢でカメラの下に潜り込むことになる。
寒いは暗いは眠いは。
真夜中のショウだった。
 
 何とメインで使ったのは300mmf2.8に三倍のテレコンで900mm。
ISO感度も1600まで上げて、その上でF8まで絞って、少しだけ被写界深度を稼いだ。
無限遠に近い焦点距離だが、解放のままだと少しぼける感じがある。
 

 
 これは前日に撮影した月の絵。
満月に近い。
 

 
 そして、その日の夕方に撮影した満月。
地形がヨク分かる。
月食の開始は11時半頃・・と思っていたらもっと早くから欠け始めた。
 

 
 22時11分に慌てて撮った写真だが、既にかなり欠けている。
 

 
 22時17分。
 

 
 22時22分。
 

 
 22時29分。
 

 
 22時33分。
 

 
 22時42分。
 

 
 22時46分。
 

 
 22時50分。
 

 
 22時54分。
という具合に全て欠けたように見えるが、暗さに目が慣れると全て欠けたのではないことが分かる。
 

 
 この写真は、その「暗い」状態で明るく撮影したもの。
赤い光が全体を覆っているのが見える。
月面では夕焼け空のような天気だと思う。
 

 
 その時点で少し広い範囲を明るく撮影した。
 

 
 星がたくさん見える。
 

 
 月だけを見たら赤い明かりに覆われた月だった。
23時23分。
 

 
 23時41分。
 

 
 23時49分。
 

 
 23時53分。
 

 
 ・・というわけで、これ以上は辛い。
 
 月の下側の明るい部分は最後まで残った。
後から聞いた話では全て欠けることはなかったそうだ。
気象協会の投稿ページにこの時の月の写真が載っていたが、かなりピンぼけだった。
無理もない。
ギア雲台もなく、感度を上げないでシャッタースピードを長くして撮影しているようだ。
それでも写るんだが、被写体ブレしてしまう。
お月さんは動いているから。
 
 ファインダーのセンターに月を捉え続けるだけでも通常の機材では困難で、ギア付き雲台で精密駆動してはじめて安定した画像が得られた。
先日の質問で金環食を撮影しに行くというのがあったが、やはりかなり真上を撮影することになるんで、ギア付き雲台と500mm以上の暗い玉を勧めておいた。
ただ、普通の三脚で頑張るらしいから苦しいだろう。
金環食だとNDフィルターの8とかの真っ暗なのを付けての撮影になる。
ソニーのNEX5で頑張るそうなんだが、・・・。